介護福祉士実務者研修は、比較的新しい研修です。かつての資格を持っている人には、多くの時間をかけて学習するのは大変だと思われるかもしれません。しかし、資格を持っている人は一部の科目を免除されるという仕組みがあります。このため、ゼロから全てを学ばなくても良いのです。
かつてはホームヘルパーという資格があり、介護の仕事に就く人たちはこのホームヘルパー1級・2級・3級を取得していました。この制度は廃止されましたが、全てが無駄になるわけではありません。かつてのホームヘルパー制度と現在の実務者研修の差分だけを受講すれば良い仕組みになっています。内容が被る部分が免除されるのです。
介護職員初任者研修の資格を持っている場合、「人間の尊厳と自立」や、「社会の理解」の一部、「介護の基本」の一部などの基礎的な内容の学習の部分が免除されます。合計130時間も免除されるのです。
介護職員基礎研修の資格を持っている方は、なんとほとんどの学習内容が免除されます。医療的ケアの50時間の学習は必要ですが、それ以外の部分は受講しなくても良いのです。医療的ケアには演習もあるので、スクールに通うことがメインの学習となります。
この資格を持っている方は、残念ながらあまり免除される科目は多くありません。この資格を持っていることによって学習が免除されるのは、認知症の理解と障害の理解の基礎的な部分だけ、合計20時間です。
ホームヘルパーの資格を持っている方は、ほとんどの科目が免除されます。必要になるのは、3つある介護過程のうちの最も上級の学習、そして医療的ケアです。合計95時間の学習が必要となります。医療的ケアの演習も必要です。